平成27年10月1日から名古屋法律相談センター、および一宮法律相談センターで、全国初の取り組みである、相続に特化した専門相談である「相続専門相談」が始まりました。
開始に先立ちまして、相続専門相談のための専門研修である相続専門研修の事例検討会について、日本経済新聞(中部版・夕刊)にて、平成27年9月25日に、13面という最終頁の目立つところに、大きく載せていただきました。
事例検討会についても、相続の研修としては、全国初の取り組みと考えられるのですが、非常に興味深いところとなりました。
ベテラン、若手を含む20人前後の弁護士が一組となり、ゼミ形式で、具体的な事例をベースに、ディスカッションをかわすということです。事前に、事例を作ったり、司会担当の方へ渡す、検討すべき論点や、解答案を作成することが、非常に手間もかかるものですが、その作成に伴い、チーム員は相当勉強し、私自身、この作成準備自体に刺激を受けました。
もちろん、参加者も、積極的に発言、議論いただき、1回5組を一日3回転させるという、一日15クラス設けられて、大変なのですが、私も、ほとんどすべてのクラスを拝見させていただき、クラスごとに、司会者のご経験や参加者の意見・経験に影響されて、すべてのクラスの違いがまた面白く、私自身、興味深く、みなさまのご経験を拝聴させていただきました。
今回、この事例検討会を、日経新聞の方にご覧いただき、報道していただいたことは、非常にありがたいと思います。
以下、大きく報道していただいた、感謝の念を込め、記事を引用させていただきます。日本経済新聞様、ありがとうございました。
***日本経済新聞(中部版)平成27年9月25日夕刊 13面からの引用
相続トラブル 未然に防げ
専門相談、体制手厚く
愛知県弁護士会、来月から
愛知県弁護士会は、10月から、相続に関する悩みなどに助言を行う「相続専門相談」をスタートさせる。弁護士会は、弁護士に研修を繰り返して、相続問題についての専門知識の向上に取り組んでいる。税制改正などで市民の相続への関心は高まっており、手厚い相談体制を整えることで、相続を巡るトラブルの未然防止を手助けする。
「遺産には現金や有価証券があるので、遺産分割の方法が問題になりそう」「本人がどいう方向で決着したいのかを確認しないと」。8月下旬、弁護士会主催の相続専門相談の研修が名古屋市内で開かれ、若手からベテランまで大勢の弁護士が参加した。
この日のテーマは、会社社長だった父親の遺産相続を巡る家族間の意見の衝突。遺産の評価の仕方や、裁判所で調停になった場合の問題点について意見を出し合った。
今年1月の税制改正で相続税の課税対象が広がったことなどから相続問題への市民の関心は高まっている。研修を担当する中根浩二弁護士は、「専門相談によって、より多くの人の悩みに答えられる」と話す。
「遺言書はどうやって作ればいいのか」「経営する会社を子どもたちにど引き継げばいいのか」-。専門相談では、こうした悩みが深刻な争いに発展しないよう、高い専門性を持つ弁護士がアドバイスを送る。
弁護士会は、相談に応じる弁護士の専門性を高めるために研修の受講を義務付け、3月から講演やゼミ形式で研修を実施。これまでに500人以上が参加し、家庭裁判所の裁判官や税務署職員、税理士を講師に招き、調停の手続きや税法について学んだ。
このほか、①7年以上の弁護士経験がある②相続に関する訴訟などを一定件数扱ったことがある-との条件も課すことで専門性を担保するという。若手弁護士も相続問題の経験を積めるよう、経験豊富な弁護士とペアを組んで相談に応じる。相続専門相談は、名古屋法律相談センター(名古屋市中村区)と一宮法律相談センター(愛知県一宮市)で実施する。事前予約制で、30分5000円(税別)。
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